インプラントとは

歯を失っても自然に近い歯が取り戻せる治療

「歯を失っても、できれば見た目よく、しっかり噛める歯を入れたい」
そうお考えの方も多いのではないでしょうか。

歯を失ったら入れ歯しかなかった昔とは違い、現在では、いくつかの方法から歯を補う治療法を選択することができます。インプラントはその中でも、特に自然に近い見た目、そして天然歯のような噛みごたえを再現することができる治療法として、年々ますます注目を浴びてきています。いつまでも若々しく、毎日の生活を楽しみたい！インプラントはそんな方にピッタリの治療法です。

インプラントとはどんな治療？

見た目がよく、しっかり噛める

インプラントは、「体に埋め込むもの」を意味し、たとえば、心臓のペースメーカーや美容整形で用いるシリコンといったものもインプラント治療にあたります。

歯科でいうインプラントは、失われた歯の代わりに、あごの骨に人工歯根を埋め込み、その上にセラミック等の被せ物を行う治療法です。人工歯根は骨と一体化し、ご自分の体の一部のようになりますので、天然歯のようにしっかりとなんでも噛むことができます。

また、見た目に関しても、実際に表から見える部分は、歯に似せたセラミックの歯のみとなりますので、とても自然で専門家であっても見分けがつかないくらいの仕上がりになります。

歯を全て失った方でも、骨が少ない方でも可能

現在でもインプラント治療は進化しており、全て歯を失った人でも、少ないインプラント本数で体の負担と費用を抑えたインプラント治療も可能ですし、骨が少なくなった方に関しても、さまざまなテクニックによりインプラント治療が可能になっています。

こんな方におすすめしています

しっかりと噛めるようになりたい方: インプラントは骨にしっかりと固定されますので、天然歯に近い感覚でお使いいただくことができます。取り外し式の入れ歯とは違い、食べ物が入れ歯と歯茎の間に挟まったり、粘着物を食べると外れてしまったり、思うように力がかけられなかったり、というようなストレスを感じることがなく、お食事を存分に楽しんでいただくことができます。

天然歯のような見た目にしたい方: インプラントの本体は骨の中に埋まった形になります。実際に歯茎から外に出ている部分は天然歯そっくりのセラミック製の歯の部分だけですので、見た目を気にする必要がありません。また、歯磨きの際も天然歯と同様に行っていただくことができます。

周囲の歯の健康も大切にしたい方: 入れ歯やブリッジを入れる場合、周囲の歯の力を借りて入れることになりますので、多少なりとも他の歯に負担がかかってしまいます。その状態が続くと、結果的に他の歯の寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。インプラントは他の歯の助けを借りずに入れることができますので、他の歯の健康を保つことができます。

いつまでも若々しくいたい方: しっかりと噛めるということは、若々しさの維持にもつながります。インプラントでしっかり噛めることにより、骨に直接刺激が伝わるので、骨が痩せにくくなります。また、筋肉がバランスよく働くので、お顔にハリが出るだけでなく、唾液がよく出て消化が良くなり、内臓にも負担をかけません。さらには、噛んだ刺激が脳へと伝わるので、認知症予防にもなります。

インプラントの安全性について

インプラントの素材は安全？

あごの骨に埋め込むインプラントは、ほとんどの場合、チタンという金属の一種からできています。金属というと、金属アレルギーなどの害を心配される方もいるかもしれませんが、チタンは生体親和性に優れる（体にやさしい）材料で、医療の現場では、心臓のペースメーカーや骨折の際のプレートや人工関節などにも使われていますし、身近なところでは、金属アレルギーを起こしにくいピアスとしても使われています。

ただし、ごく稀にチタンアレルギーを起こす方がいると報告されていますので、ご心配な方は一度アレルギーテストを受けておかれると安心です。

手術の安全性は？

痛みに関して: 痛みに関しては、あらかじめ麻酔を十分に効かせた状態で行いますので、術中に痛みを感じることはほとんどありません。麻酔が切れると痛みが出てきますが、麻酔が切れる前に痛み止めを服用していただければ通常は特に辛い思いをすることはありません。

腫れに関して: 手術後２、３日くらいをピークに、腫れが出ることがありますが、その後は通常だんだんと引いていきます。また、皮膚に内出血の色が出ることもありますが、これに関しても徐々に消えていきますので、ご安心ください。

手術中のトラブルに関して: インプラントは手術が必要になりますので、手術中の事故などが気になる方も多いと思います。確かに、過去においては、設備が今ほど十分に整っていなかった環境でインプラントを行わなければならなかったため、骨の中の血管や神経を傷つけてしまう、インプラントが骨を突き抜けてしまうといった事故が報告されることがありました。しかし、現在では、歯科用CTの導入により骨の内部を詳細に見ることができるようになりましたし、インプラントを安全に行うことができるナビゲーションシステムなどが開発されたこともあり、手術中の事故はほとんどなくなってきています。