インプラントと差し歯の違い
インプラントはよく差し歯のことだと思われていることがあります。ですが、インプラントと差し歯というのは全く別の治療法です。今回は、インプラントとはどのようなものか、差し歯とはどのようなものか、についてご紹介していきます。
インプラントは歯根ごと歯を失った場合の治療
どんな治療？
インプラントは、歯根ごと全て歯を失ってしまった場合に行われます。具体的には、顎の骨に埋まっていた歯の代わりに人工の歯根を埋めて、被せ物をし、歯を再現します。
顎の骨に人工歯根を埋め込むためには、骨を削り、インプラントを埋め込む手術が必要です。
治療期間
骨に埋め込んだインプラント体（人工歯根）が骨としっかり結合するためには、数ヶ月を要します。この期間は、骨の状態などにもよりますが、大体下の顎で３ヶ月程度、上の顎で６ヶ月程度が目安です。
保険適用の有無
インプラント治療には、保険適用がなく自費診療となりますので、治療費用は一般的には１本につき３０万円以上くらいが目安です。
ただし、インプラントの場合、骨が足りないケースでは骨を増やす手術にかかる費用、手術中に不安感を取り除く効果のある鎮静剤の点滴の費用などが別途かかる可能性があります。このような手術や処置が必要になるかどうか、というのは、個人個人の状態によっても違ってきますので、興味のある方は事前に担当医に確認しておくことをお勧めします。
差し歯は歯根が残っている場合の治療
どんな治療？
差し歯は、歯茎から上の部分である「歯冠」のみを失った場合に行われる方法です。
歯茎の上の部分が虫歯や外傷によってなくなってしまうと、一見歯が全部なくなったように見えますが、歯根がしっかりしていれば、歯根の内部に土台を立て、その上に被せ物をすることができます。手術は必要なく、元々ある歯根の形を整えるだけなので、痛みもなく、通常は麻酔の必要もありません。
歯茎の上の部分が虫歯や外傷によってなくなってしまうと、一見歯が全部なくなったように見えますが、歯根がしっかりしていれば、歯根の内部に土台を立て、その上に被せ物をすることができます。手術は必要なく、元々ある歯根の形を整えるだけなので、痛みもなく、通常は麻酔の必要もありません。
治療期間
差し歯の場合、治療にかかる期間は、回数にすると、３〜４回程度、１週間に１度の通院とすれば、１ヶ月程度で治療が終了します。
保険適用の有無
差し歯は保険適用のもの、適用外のものからお選びいただけます。保険の差し歯の場合は１本が数千円程度、保険適用外の場合だと１０万円台くらいが一般的です。
以上のように、インプラントと差し歯は全く違う状況において行われる治療法です。インプラントのことを差し歯と思ってインターネットで調べたりすると、全く違う情報を得ることになってしまいますので、両者の違いはきちんと理解しておくようにしましょう。
